平成28年予算委員会 福祉・衛生費( 3月 1日)

子どもの貧困・若者支援について

○西山陽介委員  今、子どもの貧困についてとか、またひとり親家庭についてということで御議論ございました。続いて恐縮ですけれども、そういう方面で取り上げさせていただきたいというふうに思います。

 中身については、生活保護の総務費から自立支援、先ほど御答弁で触れられていましたけれども、もう少しお尋ねさせていただきたいと思います。

 大変私事で恐縮なんですけども、私、0歳のときからひとり親でございましたんで、昨年の第3回定例会でも、このひとり親の家庭の支援について取り上げさせていただいたというのも、やっぱり自分の身を持った体験からしたものと自分の中で、そういう思いを持って述べさせていただいたところであります。

 先ほどもございましたけれども、今年度から新規事業として、子ども・若者支援員が開始されましたけども、まずそのことについて簡単に触れていただきたいと思います。

○副島生活福祉課長  この子ども・若者支援事業でございますが、0歳から35歳まで対象にしてございます。子どものいる生活保護受給者のうち、養育や教育環境に課題のある家庭に対して、専門知識を持つ非常勤専門職員が見守りを継続しつつ課題を把握して、ケースワーカーとともにケースに応じた支援を行っていくという、とても広い意味での支援の事業でございます。

 具体的に申し上げますと、先ほども言いましたけれども、地域の無料学習会など、例えば実施していても、そこに行くことができないお子さんがいらっしゃる。なので、一緒に伴走型支援としてお連れする。そして、お連れした後、定着するまで過ごすようなことをやってございます。それから高校受験のときのサポート、また大学受験したいという方には大学受験のサポートもしてございます。また、ひきこもりや未就労の方に対しましては就労支援などと連携しながら、トータルな支援をしている事業でございます。

○西山陽介委員  子どもの貧困ということについては、先ほども出ましたが、推進の法ですとか、それ基づいて大綱が出ました。国のほうも大きくその辺については政策課題としてとっていると思いますけれども、そういう中で、子ども・若者支援事業、これをしていくことの背景ということは区はどういうふうにとらえているんでしょう。

○副島生活福祉課長  生活保護は、実際に被保護者の方々と直接顔を見て、状況を把握できるという状況でございます。その中で、まず平成21年ごろに東京パブリック法律事務所の弁護士さんたちが無料学習塾を豊島区で初めて開始されました。そのときに、人が集まらないという悩みを持っていらっしゃいまして、地域ですばらしい活動を行っていても、ここに実際のその当事者が来なければ活動にならないということで、私どもも何をしたらいいのかと考えたのがもとでございます。

 まず子どもたちがそのチラシを見ても、自分から行くことはなかなかしない。それから、お母様、お父様方もやはりそこまでは興味がなかったり、もちろん自分のぐあいも悪いのもあってできないということもありますから、そこでやはりつなぎの人、人の支援を入れることによって、その無料学習塾や地域での活動につなげるということがどれだけ重要かということを考えまして、この支援事業を開始した次第でございます。

○西山陽介委員  さまざまな御家庭がおありだと思います。私もいろいろ地域を歩く中で、本当に気になる御家庭についてつなげさせていただいたこともありますけれども、いろいろ個人情報とかありますので、個別、固有のことはあれだと思いますけれども、一般的にはどういった支援が必要なのか、そういった御家庭の様子というのはどういう状況なんでしょうかね。

○副島生活福祉課長  一般の中で、いわゆる私たちが常識だと思っていることがなかなかできない家庭もあります。例えば食事をつくるだとか、掃除をする、洗濯をするという概念がまずないという御家庭もあります。そうなると、幾らお金を支給しても、正しい使い方はもちろん、ご飯をつくるということをしなければ、全て外食で済ませる、コンビニで買ってくるという家庭もございます。それから、やはり疾病の持っている保護者の方も多いものですから、朝起きられない方もいらっしゃいまして、そうすると、お子さんが朝出かけていくことができない。また、お母様方も学校に対しての興味がなかったりしますから、保護者会にも行かないので、学校の授業の内容がわからないということがあります。

 そういったことで、非常にお子様方がいわゆる何が正しくて、何が普通の生活だということを体得できないような環境にある家族もいます。そういう状況でございます。

○西山陽介委員  本当につらい現状があるところに過ごしていらっしゃるんだと感じます。本来であれば、いわゆる普通のというか、一般の御家庭であれば、あるはずの親が子に対するその養育というんでしょうか、そういったものがやはり欠落しているというか、そういう状況の中で、子どもが本来持つべき能力というものがなかなか発揮できないで、そのまま年齢を重ねてしまって、不安定なままその成長に進んでいってしまう。そういったことから、生活習慣を身につけることですとか、また学力ですとか人間関係、そういったものも多くのことが経験を経ずに社会の中に入っていこうというようなことがあろうかと思います。

 やはり世の中はなかなか競争社会というか、いい意味でも競い合っていくというのが世の中であると思います。そういう中で、まさしく子どものそういう環境が親から伝わる貧困の連鎖ということであれば、やはり早いうちからこの公的なプログラムなどを使ってその連鎖を断ち切っておく、そういったことにつなげていくということは大変に大きな意味、重要なことだと思いますけれども、その点についてはいかがでしょう。

○副島生活福祉課長  できることは家庭でやっていただくと、そういう方向性は変わりません。ただ、やはりずっとできない家庭もあるので、そういう方に対してはやはり支援員がある程度地域の中のサポートを入れていくと考えてございます。

 例えば子どもの親がわり、それから不足部分を補うこともございます。保護者会に行くこともございます。また逆に、親御さんの親がわりを務めることもこの事業を始めて出てきています。30代の人の親がわり、そういったサポートをしながら、家族の回復といいますか、そういった一端を担っていっているというふうに考えてございます。

○西山陽介委員  家庭によってさまざまなケースがあると思います。支援員の方の地道なかかわりですとか、そのコミュニケーションというものも非常に大事なのかと思います。